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エチオピア渡航報告〜DAY6〜


エチオピア最終日になります。

今まで予想外の超怒涛の行程をこなしてきたため、最終日にして初めての平穏な時間を過ごしました。 3日目に訪れたDesta Menderでとても感動的な時間を過ごしながら慌ただしく立ち去ってしまったため、再度コーディネーターに連絡し、2回目の訪問を行いました。 門番の人も気軽に通してくれ、いざスタッフルームがある施設に行くと、なんと誰もいない。

まさかの、スタッフの休暇日(汗)。



きちんとアポイントメントもとったし、これは余程信頼してもらったのだろうと好意的にとらえましたが、見事な放置プレーにどうしようか考えていると、Desta Menderの女性たちが私たちを発見し、名前を呼びながら走り寄って来てくれました。 たくさんのキスとハグを受け、あろうことか唇まで奪われるくらいの歓迎ぶりでした。 熱烈歓迎が終わると、患者の女性たちが集まっている場所に手を繋ぎながら案内をしてもらいました。 そこでも、また1人1人から熱烈大歓迎を受けました。 その中に印象深い女の子がいました。皆さんが笑顔でハグをしてくれる中、その子はむしろしがみつくように抱きついてきました。まるで泣いているように、顔を私たちの肩に押し当てて、かなり、本当にかなりの長い間ずっとそうしていました。

なぜ、彼女は異国から来た見知らぬ私たちにずっとしがみついていたのでしょうか。

Desta Menderで出会った女性たちはとても元気で明るいです。患者ということを忘れてしまうほどです。 しかし、何故この場所にいるのか。

どのような経緯でここに来るまでに至ったか。他の女性よりも幼いこの女の子に触れ合った時に、忘れてはいけない彼女たちの背景を考えずにはいられませんでした。 一通り全員とのハグが終了し、もう一度エクササイズダンスをすることになりました。

決して大げさに伝えているのではないのですが、チアリーディングをしていると、時々観て下さる方の熱気や感動が「うねり」のように私たちに伝わることがあります。

私たちの情熱が届いているのだと手ごたえを感じる瞬間です。

今回の患者さんとの交流で、確かにそのうねりというか熱波を感じることができました

2018年ノーベル平和賞受賞をしたムクウェゲ医師のドキュメンタリー映画『女を修理する男』をエチオピアに来る前に観ることができました。

その中で心身共に傷を負った女性たちが大きな声を出したり、歌ったり踊ったりしながら自分達を鼓舞している場面がありました。

このエチオピア渡航に際しお知り合いになった国境なき医師団である小島毬奈さんが執筆された『国境なき助産師が行く―難民救助の活動から見えてきたこと』の中でも、悲惨な体験をしたにも関わらず、なぜか踊り出している難民の人達の描写がありました。

医療や食料など命を救うのはもちろん最優先ですが、「生きる」ということを考えた時、生きるために必要なエネルギーになるもの、それは嬉しさや楽しさでもあり、歌や踊りがそのバッテリーになるのではと感じました。


チアエクササイズで盛り上がった後は、私たちだけではなく、患者の女性が1人1人が踊りを披露したり、皆でリズムをとって踊ったり、とても楽しい温かな時間を共有することができました。

また、今回の渡航の際にエチオピアの国旗とHamlin Fistla病院のロゴをネイルにデザインをしてもらいました。

患者の方達と会話のきっかけになればと思ったのですが、「どうやって描くの?」「これはどこに行けば描いてもらえるの?」という質問が多かったため、もしや、お洒落にとても興味があるのでは?と考え、化粧品を持って行きました。

すると、メイクをして欲しいという女性が次々に並び始め、更に、メイクをした女性達が「写真撮って!」と私たちの取り合い(笑)になるほどでした。

日本でも、高齢者の認知予防に化粧をすることがあるそうですが、人種・年齢が違っても「美しくありたい」というのは、女性の世界共通の願望なのだなと感じました。

女性達も大変ノリノリでポーズを決め、撮影した写真を「コンジョ(美しい!)」とお互いに誉め讃えていました(確かに凄く美しい写真がたくさん撮れました)。

次回はネイルの勉強をして、再渡航したいと思いました。

2018年10月、DESTA MENDERにいた女性の内12名が村に戻ったそうです。

https://hamlin.org.au/12-more-women-return-home-with-dignity/


彼女達と1人ずつお別れをした後、同じくDESTA MENDER内にあるJuniper Cafeに行きました。






ここは、3日前にDESTA MENDERに行った際に仲良くなったスタッフが運営を担当しており、元患者の方がこのカフェで働いています。

Juniper Cafeだけでなく、Hamlin fistula病院や、助産師養成学校や食堂、農場、そこで働く女性達全てが元患者の方達でした。



手術や治療、診断をくだしたら終わりではなく、その後彼女たちがどのように人生を生きていくのか、1人1人に寄り添いサポートしていること。

その組織やシステム作り、スタッフの人柄などを深く考えながら、Juniper Cafeでゆっくりとコーヒーをいただきました。



エチオピアに来て、初めて落着いて美しい雰囲気にひたりながらくつろげた時間でした。


余談ですが、Hamlin夫妻が病院を創設する際にこだわったことが「川が見えること」だそうです。Hamlin医師が暮らす家からも川を眺めることができます。

このJuniper Cafeの近くにも小さな湖があり、濃い緑の森林と空と湖を眺めながらコーヒーを味わうことができました。




最期に、私たちがこのエチオピアでの行程を無事にこなすことができたのは、運転手のモゲスとモゲスを紹介していただいた現地で働いている高橋逸郎さんのおかげでした。

親しみをこめて、あえて敬称を略して「モゲス」とご紹介させていただきます。



英語の普及率が高い訳ではないこの国で、英語とアムハラ語を駆使し現地とのコミュニケーションを繋いでくれたり(モゲスがいなかったら、どうなっていたかというピンチも・・・)、私たちの訪問先を事前予習するだけでなく、訪問前には必ず電話を入れご挨拶。エチオピア時間で、常に色々なことに時間がかかる私たちを健気に待ち続けてくれた挙句、お昼さえ食べれない時も・・・。

危険なスラム街に突入しようとするメンバーを止め、私たちの安全を守ることに徹するモゲス。「あなたは私たちのエチオピアのお父さんよ!」と伝えると、照れるモゲス。とてもシャイです。

一緒のテーブルでご飯を食べることをずっと断られていましたが、最後にJICAの方に教えていただいた素敵なコーヒーショップで一緒にコーヒーを飲むことができました。





モゲスを紹介して下さった高橋氏も、エチオピアでの宿泊先やドライバーの手配のアレンジなどに加え、「高橋ハブ空港」と呼んでしまうほどの広い人脈をお持ちで、そのお蔭でエチオピアにいながら、それぞれに様々な取り組みをされている方達とお知り合いになり、貴重なお話を伺う機会をいただきました。


ホテルのスタッフの方たちもとても親切で、なんとHamlin Fistula病院で働くスタッフとお友達の方がおり、病院のスタッフが撮影した私たちのダンスの動画を偶然見せてもらい、「この人たち私が働くホテルに泊まっているわ!」と、不思議な繋がりがあったそうです。


今回のエチオピア渡航にあたり、何かをしたいという気持ちが先走っているのではないか、空回りしていないか、迷惑ではないか不安がありましたが、実際にエチオピアの人達に会うと、私たちの気持ちを真っすぐに受け止め、笑顔で親切に接して下さいました。逆だったら、「外国人が何しに来たんだ・・」と、日本人はとまどうのではないでしょうか。良い意味でシンプルマインドであること。非常にエチオピア人から学ぶことが多かったです。


Fistulaを知ってしまったこと、患者である彼女達に出会ってしまったこと。

医学的知識もなく、手術をするための大きな寄付をすることも出来ない私達ですが、彼女たちの今後の人生で、辛い時や悲しい時に、「ずっとあなたたちの心に寄り添う」と約束したことで、少しでも乗り越える時の力になってくれればと思います。


人として、女性として、チアリーダーとして、これからもHamlin病院の活動に少しでもお役にたてることが出来ればと思っています。



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